大規模災害時の避難の仕組みを再点検しよう [その2]

保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐 藤 榮 一 

このテーマ[その1]では、災害時要援護者が避難所の利用を断られたり入場した後に退去を求められたり、防災訓練の際にも参加を認められず見学者扱いにされたりと不手際が目立つようになってきた。そのほか、自治会・町内会未加入者への対応、帰宅困難者への対応などの課題発生を指摘した。
1月17日前後のテレビ、ラジオ番組では恒例ともいえる災害特集が放送される。中には内容的に聞き逃す出来ないことができない誤った内容が目立ち始めているようだ。
在宅避難者に対する給食について支給するかどうかについて話し合いをして(多数決で)決めればとか、障害者・高齢者を収容したくないなどの意見に、知識や技術がないことで理解できるとか福祉避難所を活用させるとか聞き捨てならぬ回答・説明をしている。
 もう少しこの問題に類することを挙げてみると、仮設住宅入居者への入浴サービス、ごみ処理、救援物品の配布ほか様々な亀裂や温度差が耳に入ってくる。
 昨年から防災講話のテーマを『 原点に立ち返る、基本の き 』を軸にして講演しているが、世代間ギャップに気づかされている。例えば『誰もがいずれは災害弱者』と基本的な考え方を述べてきたが高齢の聴講者には響かない。私自身が『今では災害弱者』なのだから。
 私たち市民防災に係るものは『若い力』を養成し委ねていかなければならないと思う。
そこで、信頼できる防災・減災、危機回避、自助・共助・公助、災害支援力・受援力などについて誤りを是正しつつ若い災害ボランティアを養成し活動を実践していきたいと思う。
 専門家も誤る例として、秋田県と東京都の消防職員が火災現場で殉職しました。テレビ放送の中で原因と思われる『フラッシュオーバー』について解説していたが誤っていた。
室内の可燃物が急速に燃えると説明していたが正しくは「煙の中の未燃成分が火源エネルーギーを受けて爆燃若しくは爆発するもので『煙爆発』とも言います。」。もし万が一火災に遭遇して黒煙とともに黄色っぽい煙が漂ってきたらフラッシュオーバーの前兆と考えて速やかに屋外に退去しましょう。専門家と称される人たちの誤りの情報には行政機関・報道機関は十分に配慮してほしい。
 次回から、「ちょっと違う云々・・・」を記してみます。