乳幼児親子のための防災講座

 私、よんコミュ防災運営委員会の代表をしています永井と申します。 今回、保土ケ谷区役所と協力し、10月9日から計4回の日程で、乳幼児親子のための防災講座『やってみなくちゃわからない!こどもと一緒の避難所生活~乳幼児親子が地域とつながる☆防災計画を始めよう』をよんコミュ防災運営員会主催により開催いたしました。
この度、保土ケ谷区災害ボランティアネットワークのホームページに掲載させていただく機会をいただきましたので、その内容について紹介させていただきたいと思います。

この講座を開催するに至った経緯としては、偶然帰省中に宮城県におり東日本大震災が発生し被災したことにあります。
その時は子どもがまだいませんでしたが、土地勘のない保土ケ谷で子育てをしているうちになかなか地域とつながりが持てないと感じました。乳幼児親子こそ地域とつながる必要があるのではないかと思い、賛同してくれた仲間と共にはぐくみ塾の講座として本企画を立てました。
仙台の子育て支援施設館長である伊藤さんのお話を聞く企画を立てていましたが、なかなか受講生の方が当事者の意識を持ちづらいと思い、乳幼児親子で宿泊体験などを実施してみることにしました。
全4回講座の内容について紹介します。

第一回

開講式
避難所体験の準備をしよう!
講師 ファシリテーター 福田 久美子 氏(NPO カット・ジェーピー)

講座タイトルを表示
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講座の様子
講座の様子

【感想】
運営委員も受講生もどのような人々と一泊をするのかとドキドキした状態での初回の開講となりました。不安なことについて議論したりするうちに、雰囲気が和んできました。
みんなで実際の非常持出袋を見たり、防災マップを見たり知識を付けました。
講座の最後の方には、次回のアワーズでの1泊についての説明をしました。
受講生のみなさんは持ち物をご自身で考え準備することにビックリ!(持ち物リストを想像されていたかもしれません)1人10kgを目安に持ってきてもらうことになりました。
次回の宿泊に向けてドキドキしながら初回講座が終わりました。

第二回

親子で一晩、避難所体験を実践してみよう!
~そこから何が見えてくるのかを探る~
講師 ファシリテーター 福田 久美子 氏(NPO カット・ジェーピー)

非常用クッキング袋で調理
非常用クッキング袋で調理
ファミリースペース
ファミリースペース

【感想】
ひどく冷え込む天気予報が出たので10kg制限は気にせず、寒さ対策を万全にして来ていただくようにアナウンスしました。荷物の重さは6kgの方もいれば12kgの方もいたり、みなさん不安の度合いが荷物に表れていたようにも思いました。非常用クッキング袋で調理をし、ファミリースペースを作るなど実践・体験のオンパレードです。
また、いつのタイミングでどう感じるか、時間が経つと忘れてしまうのでみなさんに付箋を渡して、その時・その都度感じたことを書き溜めてもらいました。全て約300枚弱の付箋が集まりました。夜は眠れた人も眠れなかった人も様々でしたが、無事に1泊体験が終わりました。

第三回

子どもと共に災害時をどう乗りきるか?
~仙台の事例を自分たちの地域に活かす~
講師 ファシリテーター
 福田 久美子 氏(NPO カット・ジェーピー)
 伊藤 仟佐子 氏(NPOせんだいファミリーサポート・ ネットワーク のびすく仙台館長)

問題点を付箋に書き出して見る
問題点を付箋に書き出して見る
非常時の備えは日常から
非常時の備えは日常から

第四回

自分たちの生活・地域にあった防災のカタチを見つける。
乳幼児親子・地域の子育て支援者・自治会の方々との意見交換。
講師 ファシリテーター
 福田 久美子 氏(NPO カット・ジェーピー)
 三輪律江 氏 (横浜市立大学国際都市学系 まちづくりコース准教授)

「おさんぽマップ」作り
「おさんぽマップ」作り
集合写真
集合写真

【感想】
最終回は横浜市立大学の三輪先生にご協力を頂き、乳幼児連れ親子の「おさんぽマップ」を作り、防災を意識していく方法を学びました。
日常生活の中で公衆電話はどこにあるか見て散歩をし、近所の人に声を掛けて顔見知りを作るなど、日頃から防災を意識する心掛けが大切だということがわかりました。

また、乳幼児を持つ親、子育て支援者、自治会の方々、様々な立場でお互いがどうしていくことが地域の力をUPさせるのかをみなさんで考え、発表し合いました。乳幼児を持つ親のアクションは難しく考えずに、まずは子どもと共に地域の防災訓練に参加することが第一歩だと気づきが有りました。今後も地域の方と良い関係づくりをしていきたいと思います。