子育て世代の防災対策 その3

親と子のつどいの広場「親子のフリースペース「ピア」」は、相鉄線星川駅から徒歩3分、 2階建ての一軒家を利用した子育て支援の施設です。親子の交流や子育てに関する相談、地域の子育て関連情報の提供、子育てや子育て支援に関する講習会を実施しています。

取材に伺った日は、陽ざしが2階のベランダから入っていて、明るく、ゆったりとした穏やかな時間が流れていました。施設長の樋口さんからお話しをうかがいました。
防災対策には、こども用のヘルメットや防災ずきんを常備していたり、定期的に防災訓練を実施したり、避難場所の情報を掲示するなど、いざという時に備えています。


ヘルメットや頭巾をかぶるのをこどもは嫌がるので、工事ごっこのときにヘルメットをかぶってみたり、遊びの中でバスタオルをかぶる場面をつくるなど、防災につながる動作をふだんの遊びの中に取り入れる工夫をすることもあるそうです。日頃から慣れておくことで、いざという時あわてずに対応できる備えにもなるようです。
防災リュックには水や乾パン、救急箱はもちろんのこと、おむつや冷却用ジェルシートなども入っていました。フリースペース「ピア」では、会員対象に一時預かりもしているため、着替えもいくらかは入っているそうです。
自治会町内会など地域の方たちの認知度も上がってきていて、日常的な関係もできてきています。日頃の地域とのつながりが、いざという時の助けになるということも意識されているというお話しでした。

ふつうの民家を活用しているため、“施設”という言葉からイメージされる感じとはだいぶ異なる雰囲気で、「実家に帰ってきたみたい」と言われることもあるとか。
こどもが遊んでいても保護者の方たちが安心して見守れるスペースは、居心地のいい距離感をつくっていて、利用者どうしのつながりや利用者とスタッフたちとの関係づくりにもなっているようです。